ブックタイトル山梨県中小企業団体中央会創立60周年記念誌

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概要

山梨県中小企業団体中央会創立60周年記念誌

山梨県中小企業団体中央会創立60周年記念誌平成26年度6次産業化人材育成研修会中央会では、農林漁業者等の6次産業化の推進のため、県内4カ所の農務事務所でセミナーと個別相談会を開催し、その集大成として山梨県と共催で人材育成研修会を開催した。県内3カ所の農務事務所で開催した6次産業化セミナーと個別相談会には、県内各地域の農林漁業者等だけでなくJA関係者や商工業に携わる事業者も参加した。セミナーでは、6次産業化事業を成功させるためには加工品を作ってから売り先を考えるのではなく、まず、ターゲットを決めてからブランディングをして加工を行うことが重要であるとの説明があった。また、6次産業化の推進などプロジェクトを進めるためには、部門毎の担当者を決め、それぞれが責任を持って取り組み、トップが決断をするという組織作りが必要であるという説明があり、参加者は共通認識を持つことができた。相談会では、個人でできることの限界とどの段階で法人化を行う必要があるのか、ブランディングをどのような手順で進めればいいのかの他に食品加工、衛生管理、パッケージなど多様な相談があった。人材育成研修会は、施策説明と講演会の2部構成で行い、施策説明として、山梨県農政部果樹食品流通課より、平成27年度6次産業化ネットワーク活動交付金の予算概要説明、関東農政局甲府地域センターより、農林漁業成長産業化ファンド概要説明などが行われた。講演会では、最初に、茨城県で農産物直売所を中心に関連施設を展開し農業振興に取り組んでいる「ポケットファームどきどき」を核にした6次産業化の成功事例について、全農茨城県本部ポケットファーム事業部部長小泉孝光氏より説明が行われた。続いて、㈱ぐるなびの山崎啓輔氏がやさしいマーケティングと飲食店からみるブランディングをテーマに講演を行った。消費者の嗜好が多様化する中、食物に関する新商品開発は大手食品メーカーや大手流通業者のプライベートブランドなど差別化のための競争が激しくなっている。その中で農林漁業者だけで6次産業化を成功させることは難しく、製品開発・ブランディングやマーケティング・流通チャンネルをもった商工業者との連携が必要となっている。中央会の強みである商工業者とのネットワークを活かして農業者と商工業者のWINWINの関係を構築するためのコーディネートを積極的に展開していった。29