ブックタイトル山梨県中小企業団体中央会創立60周年記念誌

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概要

山梨県中小企業団体中央会創立60周年記念誌

山梨県中小企業団体中央会創立60周年記念誌祝辞経済産業省関東経済産業局長鍜治克彦山梨県中小企業団体中央会が、創立60周年を迎えられましたことを心からお慶び申し上げます。顧みますと貴中央会は、昭和30年の中小企業等協同組合法の改正による中小企業団体中央会の法制化と時を同じくして設立され、以来、役職員の皆様方におかれましては、中小企業の組織化等の指導事業を通じ、中小企業の振興に尽力されてきました。県下中小企業の発展のため多大な貢献をされたことに対し、深く敬意を表する次第であります。さて、最近の我が国経済は、過去最高水準の企業収益、賃上げ等による雇用環境の向上、雇用情勢の改善など、緩やかな回復基調にあります。他方で、中国をはじめ新興国の景気の下振れリスクもある中、地域や企業規模などによって景況感には濃淡が見られます。また、中小・小規模事業者を中心に、販路の開拓、収益力の維持向上、人材の確保が困難な状況も続いております。このため、政府方針である「希望を生み出す強い経済」の実現をめざし、「稼ぐ力の確立」、「ローカル・アベノミクスの推進」、「未来への投資」に向けての諸施策を実施していくことが重要です。経済産業省・関東経済産業局としましては、企業のイノベーションの推進、サービス産業の生産性向上、観光ビジネスの基幹産業化、徹底したITの利活用など、地域の企業が規模の如何を問わず収益力を高めていくための政策を展開してまいります。昨年10月に大筋合意されたTPP(環太平洋経済連携協定)は、世界のGDPの4割を占める経済圏の誕生を意味し、地域の企業にとっても大きなビジネスチャンスと言えます。中小企業の海外展開の推進を図るなど、将来の成長を視野に入れた取組を進めてまいります。また、多くの自治体では、「地方創生」の取組を加速するため、地方版総合戦略の策定や地方創生交付金などを活用した取組を推進しています。こうした意欲ある自治体を強力にサポートしてまいります。山梨県は、世界遺産の富士山に加え、甲州の風土と伝統の技術に育まれたワインなどの食、宝飾品や工芸品など、海外にも誇れる魅力的な地域資源に恵まれています。貴中央会におかれましては、こうした地域の強みを活かした更なる発展のため、これまでに培われたノウハウやコーディネート機能を活かし、同業種や産学官の連携はもとより、農・商・工など産業の枠を超えた新たな連携に向け、今後とも地域の身近な中小企業支援機関として、より一層指導力を発揮されることを期待いたします。最後になりましたが、山梨県中小企業団体中央会、会員組合並びに組合員皆様方の一層のご発展を祈念いたしまして、私の祝辞といたします。5